令和7年度補正予算 一般会計は18兆3,034億円 うち公債の増発は11兆6,960億円 参議院は賛成169・反対75で成立
テーマ:国会・予算|出来事:2025年11月28日(閣議決定)〜2025年12月8日(国会に提出)〜2025年12月16日(成立)|最終更新:2026年10月31日
予算の数字は、財務大臣の説明(国会会議録の字・# は発言番号)と、財務省のページに載っている補正予算のフレーム(PDF)です。足し算と割り算は、このページで計算しました。参議院の票は、参議院のページの投票結果です。
要点
- 一般会計の補正は、歳出・歳入とも18兆3,034億円です。補正後の令和7年度の一般会計は133兆5,012億円になりました。当初予算は115兆1,978億円です。(資料01・02)
- 歳出の一番大きい柱は「生活の安全保障・物価高への対応」の8兆9,041億円です。次が「危機管理投資・成長投資による強い経済の実現」の6兆4,330億円、「防衛力と外交力の強化」の1兆6,560億円、予備費の7,098億円です。経済対策の関係の経費は、合わせて17兆7,028億円です。(資料01・02)
- 歳入では、公債(国の借金)を11兆6,960億円増やします。内訳は建設公債3兆5,390億円、特例公債8兆1,570億円です。補正後の公債の発行額は40兆3,431億円で、歳入に占める割合(公債依存度)は30.2%です。採決は、衆議院が起立多数、参議院が投票総数244・賛成169・反対75でした。(資料01・02・03・04・05)
根拠
歳出の内訳(一般会計・億円)
| 項目 | 額 |
|---|---|
| 1. 生活の安全保障・物価高への対応 | 89,041 |
| うち 足下の物価高への対応(電気・ガス代支援、子育て応援手当、重点支援地方交付金など) | 29,451 |
| うち 地方の伸び代の活用と暮らしの安定(医療・介護等支援パッケージ、高校無償化への対応など) | 49,786 |
| うち 中小企業・小規模事業者を始めとする賃上げ環境の整備 | 9,804 |
| 2. 危機管理投資・成長投資による強い経済の実現 | 64,330 |
| 3. 防衛力と外交力の強化 | 16,560 |
| 4. 今後への備え(予備費) | 7,098 |
| 小計(経済対策関係経費) | 177,028 |
| 国債整理基金特別会計へ繰入 | 11,323 |
| その他の経費 | 6,633 |
| 既定経費の減額 | −11,950 |
| 合計 | 183,034 |
出典:資料01(財務省「令和7年度一般会計補正予算(第1号)フレーム」)と資料02(片山財務大臣の説明 #4)。
このページの足し算
- 29,451+49,786+9,804=89,041。1の額と一致します
- 89,041+64,330+16,560+7,098=177,029。フレームの小計は177,028で、1億円ちがいます。フレームには「計数はそれぞれ四捨五入によっているので、端数において合計とは一致しないものがある」と注があります(資料01)
- 2の内訳(大臣の説明の5つ):15,493+6,275+3,487+29,503+9,572=64,330。2の額と一致します
- 3の内訳(大臣の説明の2つ):12,536+4,023=16,559。3の額16,560と1億円ちがいます(四捨五入)
歳入の内訳(一般会計・億円)
| 項目 | 額 |
|---|---|
| 税収 | 28,790 |
| 税外収入 | 10,155 |
| 前年度剰余金受入 | 27,129 |
| 公債金 | 116,960 |
| うち 建設公債 | 35,390 |
| うち 特例公債 | 81,570 |
| 合計 | 183,034 |
出典:資料01・02。
このページの計算
- 28,790+10,155+27,129+116,960=183,034。合計と一致します
- 35,390+81,570=116,960。公債金と一致します
- 1,335,012−183,034=1,151,978。補正後から補正の額を引くと、当初予算の額(資料03の「当初」の列)と一致します
- 403,431÷1,335,012=0.3022。公債依存度30.2%(資料03)と一致します
比べ方の注意
- 財務大臣は、補正後の公債発行額40兆3,431億円が、令和6年度の補正後の42兆1,390億円を「下回って」いると説明しました(資料02)。差は1兆7,959億円です(このページの計算)。どちらも補正後の額どうしの比べ方です
- 財務省の補正後のフレームでは、建設公債は当初6.8兆円から10.3兆円、特例公債は21.9兆円から30.0兆円になっています(資料03)
- 特別会計の補正(エネルギー対策特別会計など)と、財政投融資計画の追加(4兆4,777億円・資料02)は、上の表の一般会計の額には入っていません
資料
国会のやりとり
字は国会会議録のとおりです。[中略]の所は、会議録の字を省きました。
2025年12月8日 衆議院 予算委員会(資料02)
片山さつき 財務大臣 #4
[中略]歳出においては、総額で十八兆三千三十四億円を計上しております。
その内容としては、「強い経済」を実現する総合経済対策に基づき、第一に、生活の安全保障、物価高への対応、このための経費として八兆九千四十一億円を計上しており[中略]
歳入においては、税収において、最近までの収入実績等を勘案して二兆八千七百九十億円の増収を見込んでおります。また、税外収入について、一兆百五十五億円の増収を見込むほか、前年度剰余金二兆七千百二十九億円を計上しております。
以上によってなお不足する歳入について、公債を十一兆六千九百六十億円発行することとしております。[中略]
令和七年度一般会計補正後予算の公債発行額は四十兆三千四百三十一億円と、令和六年度の一般会計補正後予算の公債発行額である四十二兆一千三百九十億円を下回っており、財政の持続可能性にも配慮した姿となっております。
2025年12月11日 衆議院 本会議(資料06)
枝野幸男 予算委員長 #6
[中略]本日、質疑を終局いたしましたところ、立憲民主党・無所属及び公明党の共同提案により、また、れいわ新選組、日本共産党のそれぞれから、令和七年度補正予算二案につき撤回のうえ編成替えを求めるの動議が提出され、趣旨の説明がありました。
次いで、補正予算二案及び各動議について討論、採決を行いました結果、各動議はいずれも否決され、令和七年度補正予算二案は賛成多数をもっていずれも原案のとおり可決すべきものと決しました。
額賀福志郎 議長 #21
起立多数。よって、両案とも委員長報告のとおり可決いたしました。
会派の名前は、会議録の会派の欄のとおりです。
経過
| 日付 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2025年11月21日 | 総合経済対策の閣議決定(予算委員長の報告の字) | 資料06 #6 |
| 2025年11月28日 | 財務省が補正予算案の資料を公表(資料のページの日付) | 資料08 |
| 2025年12月8日 | 衆議院が受理し、予算委員会に付託。同じ日に財務大臣が説明 | 資料02・04 |
| 2025年12月11日 | 衆議院の予算委員会と本会議で可決(本会議は起立多数) | 資料04・06 |
| 2025年12月16日 | 参議院の本会議で可決・成立(投票総数244・賛成169・反対75) | 資料05・07 |
衆議院の会派の態度(資料04・資料06の議院運営委員会 #21)
- 賛成:自由民主党・無所属の会、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ、公明党、減税保守こども
- 反対:立憲民主党・無所属、れいわ新選組、日本共産党、有志の会、参政党。議院運営委員会の事務総長の説明では、無所属の島田洋一議員も反対
- 公明党は、立憲民主党・無所属と共同で「撤回のうえ編成替えを求めるの動議」を出し(否決)、その後の補正予算の採決では賛成の会派に入っています(資料04・06)
参議院の会派ごとの票(資料05・一般会計)
| 会派 | 賛成 | 反対 |
|---|---|---|
| 自由民主党(100名) | 97 | 0 |
| 立憲民主・社民・無所属(42名) | 0 | 42 |
| 国民民主党・新緑風会(25名) | 25 | 0 |
| 公明党(21名) | 21 | 0 |
| 日本維新の会(19名) | 19 | 0 |
| 参政党(15名) | 0 | 15 |
| 日本共産党(7名) | 0 | 7 |
| れいわ新選組(6名) | 0 | 6 |
| 日本保守党(2名) | 1 | 1 |
| 沖縄の風(2名) | 0 | 2 |
| 各派に属しない議員(9名) | 6 | 2 |
| 計 | 169 | 75 |
出典:資料05。計は、このページで足した数で、投票結果の賛成169・反対75と一致します。日本保守党の反対は百田尚樹議員、各派に属しない議員の反対はながえ孝子議員と福山哲郎議員です。特別会計の補正予算(特第1号)も、同じ票の数でした(参議院の投票結果 219-1216-v002)。
訂正の記録
なし
確かめた所と読むときの注意
確かめた所
- 歳出・歳入の額は、財務省のフレームの PDF 2本(資料01・03)を開き、財務大臣の説明(資料02)の字と照らしました(2026年10月25日)
- 足し算・引き算・割り算は、このページで計算しました。1億円のちがいが2か所あり、フレームの四捨五入の注で説明がつきます
- 衆議院の採決は会議録(起立多数)と議案のページの会派の態度、参議院の採決は投票結果の会派ごとの票で確かめました
