藤田文武議員は2024年、首相に政策活動費の「領収書」「帳簿」「誰かのチェック」を求めた 2025年、自分の秘書の会社への支出を問われ「法的には適正」と説明

テーマ:政治とカネ|出来事:2024年1月29日・4月22日(衆院予算委)〜2025年11月12日(会見)|最終更新:2026年10月31日

国会の発言は、国会会議録の字です(# は会議録の発言番号)。2025年の秘書の会社への支出の件は、国会の記録ではなく報道で伝えられた件です。本人と党の説明は、報道に載った字のまま引き、どの報道かを書きました。照らしたのは引用の字までで、取引の実態・価格・キックバックの有無などの中身は、本人の説明として載せています。このページは、2024年に首相に求めたことと、2025年の本人と党の説明を並べるところまでです。2つの件はお金の種類が違い、並べたことで、同じ基準に反したか、取引が適正だったか、説明が足りていたかを示すものではありません。

要点

  1. 2024年1月29日の衆議院予算委員会で、藤田議員は岸田総理(当時)に、政策活動費の「領収書や帳簿の保存、管理」を行っているかを尋ねました。首相は「税務当局等から聞かれたならば説明できるようにしております」と答えました。藤田議員は、適切に処理されているということは「領収書があり、それにひもづいていて、帳簿がちゃんとあるということをいつでも説明できるということだと思うんですね」と述べました。同じ発言の後半では話を旧文通費(今の調査研究広報滞在費)に移し、自分の党については「全て領収書をひもづけ、ネット公開している」と述べました。(資料01)
  2. 2024年4月22日には、使い道について「誰かのチェック」を受けたことがあるかを尋ねました。首相は「内規、慣行に従って対応が行われております」と答えました。藤田議員は、事後の会計監査やチェックは「組織として当たり前のガバナンス」だとし、党内で領収書を突き合わせて検証する機能は「大自民党にはないわけですよ」と述べました。(資料02)
  3. 2025年10月、藤田議員は、自分の公設第1秘書が代表を務める会社への支出を、しんぶん赤旗日曜版(共産党の機関紙)に報じられました。本人は11月4日の会見で「弁護士にも相談し、法的には適正であるということは確認をしている」と説明し、今後はその会社に発注しないと述べました。キックバックは「一度もない」とし、共同代表の辞任は否定しました。同じ日、吉村代表は、党の内規で秘書の会社への発注・支出を禁じる方針を示しました(禁じる範囲の書き方は報道で違います)。(資料04〜08)
  4. 2つの件は、同じ種類のお金の話ではありません。2024年に首相に問うたのは、政党から役職者に渡される政策活動費(質疑の当時の制度)の使い道の確認です。「全て領収書をひもづけ、ネット公開している」は、同じ発言の中で話が移った旧文通費(調査研究広報滞在費)についての言葉です。2025年の件は、議員側から秘書の会社への支出です。時事通信は、秘書の会社への発注の中身を伝える段で、維新が公開している調査研究広報滞在費の領収書の1件(2024年10月4日・国政報告書7万部・315万8100円)を挙げています。このページは、首相に求めた説明と、自分の件での説明を、並べて読めるようにしたものです。(資料01・02・08)

根拠

2024年に首相に求めたこと(会議録)

日付藤田議員が求めた・述べたこと首相の答え出典
2024年1月29日政策活動費の「領収書や帳簿の保存、管理」を行っているか「税務当局等から聞かれたならば説明できるようにしております」資料01 #141・#142
同「そこには全部領収書があるという認識でよろしいんですか」「資料等も含めて、説明できるようにしてあります」資料01 #143・#144
同適切な処理=「領収書があり、それにひもづいていて、帳簿がちゃんとあるということをいつでも説明できる」(#155 は質疑のまとめの発言)資料01 #155
同話を旧文通費(調査研究広報滞在費)に移して「我々は、全て領収書をひもづけ、ネット公開している」(同じ #155 の後半。首相の答えは次の発言)資料01 #155
2024年4月22日使い道について「誰かのチェック」を受けたことがあるか「チェック等についても内規、慣行に従って対応が行われております」資料02 #190・#191
同事後の会計監査・チェックは「組織として当たり前のガバナンス」説明を求められたら「領収書を含めてしっかりと説明できる体制をつくっていく」資料02 #212・#213

2025年の秘書の会社への支出(報道)

報じられた中身

本人の説明(日付の順・報道の字)

日付どこで本人の言葉出典
2025年10月30日X「全て実態のある正当な取引であり、専門家にも相談の上で適法に行っている」資料04
2025年11月2日YouTube の動画「公設秘書は兼業届を提出している」「仕事の質、スピードともに信用できる」「今後の政治活動では、当該企業への発注は一切行わない」資料06
同同「秘書が代表を務める会社に発注をしているという構図事態〔原文ママ〕が疑念を招くのではないかとの指摘を多くいただいた。真摯に受け止めたい」資料03
2025年11月4日会見「弁護士にも相談し、法的には適正であるということは確認をしている」「『疑念を持たれることはするな』という声を真摯(しんし)に受け止め、今後は当該企業には発注しない」資料05
同同「改めて弁護士に情報を共有した上で相談し、法的にはどこから切り取っても適正だと確認した」。発注価格は一般的にみて適正だったと主張。相見積もりを取ったかは「8年前なので定かではない」資料04
同同「政治活動に関わる配布物は、公職選挙法や政策内容への専門知識も必要だ。選挙前には短納期でやる業務でもあり、信頼できる発注先の選択が仕事の質、スピードを担保する」資料05
同同デザインは秘書の業務の範囲ではないかと問われ「秘書が全部デザインして作業しているわけではなく、秘書の会社の従業員や、パートナーのフリーランスのデザイナーら、トータルとして発注している」資料05
同同秘書や秘書の会社からのキックバックは「一度もない」。共同代表の辞任は否定資料04・05
2025年11月12日会見「いろいろな指摘はあると思うが、真摯(しんし)に対応したい」資料08

党の説明・対応(報道の字)

日付だれが中身出典
2025年11月4日吉村洋文代表党の内規で秘書の会社への発注を禁止すると明らかにした資料04
同同党の内規を改め、秘書が代表を務める会社などへの政党交付金の支出を禁じると明かした。「秘書という関係になると外形的に見て適正だと証明しづらい」資料06
2025年11月5日同(党の大阪府総支部の責任者)総支部も秘書の会社に支出していた件(2024年の政党交付金使途等報告書の名目は「ビラ作成費」)で、法的な問題はないと説明。「外形的に見て疑義が生じないよう、より厳格な内規を定めたい」資料09

比べ方の注意

資料

番号資料種類確かめた日
01国会会議録 衆議院 予算委員会 2024年1月29日 #141〜#145・#155
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/121305261X00120240129/155
会議録2026-10-27
02国会会議録 衆議院 予算委員会 2024年4月22日 #188〜#191・#212・#213・#218
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/121305261X01720240422/218
会議録2026-10-27
03日本経済新聞 2025年11月2日「維新・藤田氏、ビラ印刷などの発注先変更 「公金還流」疑惑を釈明」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA0134T0R01C25A1000000/
報道2026-10-23(本文を保存。2026-10-25 に保存した本文を読み直した)
04日本経済新聞 2025年11月4日「維新・藤田氏、秘書の会社に発注「適正だった」 党内規で禁止へ」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA042YJ0U5A101C2000000/
報道同上
05東京新聞 2025年11月4日「維新・藤田文武氏、身内への「公金」支払い「疑問感じていたらやめていた」…」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/447027
報道同上
06東京新聞 2025年11月5日
https://www.tokyo-np.co.jp/article/447033
報道同上
07時事通信 2025年11月1日 配信「藤田氏「公金還流」、野党が注視」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025103101071&g=pol
報道同上
08時事通信 2025年11月13日 配信「藤田氏「公金還流」残る疑問 記者の名刺公開やめず」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025111200961&g=pol
報道同上
09時事通信 2025年11月5日「藤田氏秘書の会社、維新支部も支出」
https://www.jiji.com/jc/article?k=2025110500969&g=pol
報道同上
10国会会議録検索システム
https://kokkai.ndl.go.jp/
会議録2026-10-25 18時45分と 2026-10-27 に、会議の API で資料01・02 の会議を issueID で取得

国会のやりとり

字は国会会議録のとおりです。[中略]の所は、会議録の字を省きました。

2024年1月29日 衆議院 予算委員会(資料01)

藤田文武 議員(日本維新の会・教育無償化を実現する会)#141

[中略]ちなみに、我が党は、私が全部管轄していますから明確に分かりますが、全部領収書がひもづいております。[中略]
であるならば、総理にお伺いしたいんですが、総理も政策活動費、収支報告を見たら計上されていた時期がありますから、御自身のこととしてお答えいただけると思いますが、領収書や帳簿の保存、管理というものは行っておりますか。

岸田文雄 内閣総理大臣(当時)#142

政策活動費については、税務当局等から聞かれたならば説明できるようにしております。

藤田文武 議員 #143

そこには全部領収書があるという認識でよろしいんですか。

岸田文雄 内閣総理大臣(当時)#144

資料等も含めて、説明できるようにしてあります。

藤田文武 議員 #145

今のは総理のお話ですけれども、そうやって領収書を取り、そして帳簿をちゃんとつけ、そこに出てくるお金と整合性が合うというのは、これは当然ですよね。我々はそうしています。[中略]

藤田文武 議員 #155

[中略]適切に処理されていると私は信じたいですが、適切に処理されているということは、領収書があり、それにひもづいていて、帳簿がちゃんとあるということをいつでも説明できるということだと思うんですね。
私も、かなり後輩議員としてこの国会に来させていただいて、組織をまとめるお役目をいただいていますから、より自分に厳しく、そしてチェックを受け、勝手に自分が差配しないということを心がけて、今、党運営をやらせていただいているんですね。それは当然のことだと思うんです。[中略]
それから、提言書の中にも盛り込みました。政策活動費のことも、旧文通費、今、調査研究広報滞在費と名前が変わりましたが、この二つは、中間取りまとめ、自民党の提言には全く出てきませんでした。
私は、これは真正面から自民党こそが向き合っていただきたいなと思うわけであります。政治と金の問題で、この文通費も、恐らく、使途が公開されないということは、領収書がひもづいていないんじゃないか、そういうずさんな管理でやっているんじゃないかということなんですよ。
我々は、全て領収書をひもづけ、ネット公開している。だから、その使われ方がいいのか悪いのかということも御批判にさらされる。これは当然ですよね、いいことだと思います。
それで、この旧文通費は、使途公開それから残金返納、その前に日割りというのがあります。[中略]

2024年4月22日 衆議院 予算委員会(資料02)

藤田文武 議員(日本維新の会)#190

[中略]ただ、使途について誰かのチェック、つまり、党本部ですよ、党本部、事務方でもいいし、時の幹事長、会計責任者、総裁でも構いません、にチェックを受けたことはありますか。もしないとしたら、使途は全て議員本人に任されているという運用という理解でよろしいですか。

岸田文雄 内閣総理大臣(当時)#191

チェック等についても内規、慣行に従って対応が行われております。そうした党内のルールに基づいて確認をされております。

藤田文武 議員 #212

[中略]ちゃんと誰かが事後で会計監査をしていたり、ちゃんとチェックをして、ああ、これは党勢拡大のために必要だな、又は、これはちょっとパフォーマンスが悪かったから来年はやめましょうとかいうことをやるのは当然の、組織として当たり前のガバナンスじゃないですか。[中略]

岸田文雄 内閣総理大臣(当時)#213

役職者に応じて資金が提供される、そして、その先の使い道についても、説明を求められたならば、領収書を含めてしっかりと説明できる体制をつくっていく、これは党として当然のことであると思います。[中略]

藤田文武 議員 #218

[中略]別に全世界に公開せよと言わずとも、党内で領収書を全部突き合わせて、これが正しいのか、又はパフォーマンスがよかったのかという、検証する機能は大自民党にはないわけですよ。[中略]

#155 の後半は、旧文通費(調査研究広報滞在費)の使途公開の話です。「全て領収書をひもづけ、ネット公開している」は、その段の中の言葉です。

会派の名前は、会議録の会派の欄のとおりです。

経過

日付出来事出典
2024年1月29日衆院予算委で、藤田議員が首相に政策活動費の領収書・帳簿を問う資料01
2024年4月22日衆院予算委で、藤田議員が首相に使い道の「誰かのチェック」を問う資料02
2025年10月29日しんぶん赤旗日曜版が電子版で秘書の会社への支出を報じる資料06
2025年10月30日本人が X で「全て実態のある正当な取引」資料04
2025年11月2日本人が YouTube の動画で説明。今後は発注しないと表明資料03・06
2025年11月4日本人が会見で「法的には適正」と説明。吉村代表が内規で禁じる方針資料04・05・06
2025年11月5日党の大阪府総支部も秘書の会社に支出していたと報道。吉村代表「より厳格な内規を定めたい」資料09
2025年11月12日本人が会見で「真摯(しんし)に対応したい」資料08

訂正の記録

なし

関連する解説動画

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本編(11分26秒)
藤田文武議員 首相に「いつでも説明できる」ことを求めた 秘書の会社への支出は「法的には適正」 維新共同代表の政治とカネ【2026年10月】
https://youtu.be/48mRb5uzD60

本編の章:

このページで扱ったのは、本編の 0:28〜7:58 の論点(首相に求めたことと、秘書の会社の件の本人と党の説明)です。本編の題と章は、番組の見せ方で付けました。

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