社会福祉法等の改正 ケアマネジャーの資格の更新制をなくす 中重度の要介護者が入る有料老人ホームは都道府県などへの登録制に

テーマ:国会・介護と福祉|出来事:2026年4月3日(法律案の提出)〜2026年5月26日(衆議院で可決)〜2026年6月19日(参議院で可決・成立)〜2026年6月25日(公布)|最終更新:2026年10月31日

法律の中身は、衆議院のページに載っている法律案の本文の字です。国会の発言は、国会会議録の字です(# は会議録の発言番号)。会派の賛否は、衆議院の議案のページと、参議院の本会議の投票結果のページの記録のとおりです。

要点

  1. 介護支援専門員(ケアマネジャー)の資格の更新制をなくします。介護保険法の介護支援専門員証の有効期間の規定などを削り、いま有効期間がある証も、施行の後は「有効期間の定めがないもの」とします。施行は公布から1年6か月以内の政令で定める日です。(資料01・資料04 #157)
  2. 中重度などの要介護者を入居させる有料老人ホームは、都道府県などへの登録制になります(登録有料老人ホーム)。その入居者のケアマネジメントには新しい類型をつくり、大臣は「利用者負担を求めます」と説明しました。(資料01・資料04 #157)
  3. 人口減少地域では、地域の実情に応じた配置基準などを使える特例のサービスの類型をつくります。頼れる身寄りがいない高齢者などに、日常生活・入院の手続・死後の事務を支援する事業は、第二種社会福祉事業に位置づけます。(資料04 #157)
  4. 衆議院は2026年5月26日に起立多数、参議院は6月19日に押しボタンの投票で賛成228・反対16で可決し、成立しました。衆議院の反対会派の欄は日本共産党です。施行は主に2027年4月1日です。(資料02・03・資料07 #46・資料01)

根拠

法律の中身(法律案の本文と大臣の説明)

項目中身出典
ケアマネジャーの更新制介護保険法 第69条の7の有効期間などの項を削り、第69条の8(有効期間の更新)を「削除」とする。施行の際に有効期間が定められている介護支援専門員証は、施行の日以後は「有効期間の定めがないもの」とする(附則第16条)資料01
有料老人ホームの登録老人福祉法に「登録有料老人ホーム」の節を新設(第29条の16〜第29条の36)。政令で定める要介護状態区分などの人を入居させる事業は登録を受ける。登録でないのに登録有料老人ホームと誤認させる広告を禁止する資料01
登録施設のケアマネジメント介護保険法に「登録施設介護支援」などの新しい類型を置く資料01・資料04 #157
人口減少地域の特例特定地域のサービスの類型(配置基準や報酬の仕組みの特例)を新設資料01・資料04 #157
身寄りのない高齢者の支援日常生活・入院等の手続・死後事務の支援を一定割合以上の利用者に無料・低額で行う事業を、第二種社会福祉事業に位置づける資料04 #157
施行2027年4月1日(ケアマネジャーの更新制の廃止などは公布から1年6か月以内、ほかに2年・3年以内の政令で定める日の規定もある)資料01

法律案の理由の欄の書き出しは、次の字です(資料01)。

質の高い福祉サービスの確保と社会福祉事業等の安定した経営基盤の確立の双方の実現に向けて

会派の賛否(記録にある粒度のまま)

衆議院 本会議 2026年5月26日(起立による採決・起立多数)(資料02・資料06 #27・#28)

賛成会派(記録の字)反対会派(記録の字)
自由民主党・無所属の会; 中道改革連合・無所属; 日本維新の会; 国民民主党・無所属クラブ; 参政党; チームみらい日本共産党

参議院 本会議 2026年6月19日(押しボタンの投票。投票総数244・賛成228・反対16)(資料03)

会派(人数)賛成反対
自由民主党・無所属の会(101)990
立憲民主・無所属(40)400
国民民主党・新緑風会(25)250
公明党(21)210
日本維新の会(19)190
参政党(15)150
日本共産党(7)07
れいわ新選組(5)05
日本保守党(2)20
沖縄の風(2)02
チームみらい・無所属の会(2)20
社会民主党(2)02
各派に属しない議員(6)50

賛成と反対の合計が会派の人数より少ないのは、投票しなかった議員の分です。賛成の合計228・反対の合計16は、議長の報告(資料07 #46)と一致します(このページの足し算)。

資料

番号資料種類確かめた日
01衆議院「閣法 第221回国会 45 社会福祉法等の一部を改正する法律案」提出時法律案
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g22109045.htm
公式資料2026-10-25(介護保険法 第69条の7・第69条の8、老人福祉法の登録有料老人ホームの節、附則第1条・第16条、理由を読んだ。全文は長いので、ほかの部分は大臣の説明で照らした)
02衆議院 同法律案の議案審議経過情報
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/keika/1DE259E.htm
公式資料2026-10-25(受理 4月3日・付託 5月13日 厚生労働委員会・審査終了 5月22日 可決・本会議 5月26日 可決・参議院 6月19日 可決・公布 6月25日 法律第51号)
03参議院 同法律案の審議経過と本会議の投票結果
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/221/meisai/m221080221045.htm
https://www.sangiin.go.jp/japanese/touhyoulist/221/221-0619-v006.htm
公式資料2026-10-25
04国会会議録 衆議院 厚生労働委員会 2026年5月13日 #157(上野厚生労働大臣の趣旨説明)
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122104260X00820260513/157
会議録2026-10-25
05国会会議録 参議院 厚生労働委員会 2026年6月18日 #135(白川容子議員の反対の討論)
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122114260X01420260618/135
会議録2026-10-25
06国会会議録 衆議院 本会議 2026年5月26日 #26(厚生労働委員長の報告)・#27・#28(採決)
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122105254X02020260526/26
会議録2026-10-25
07国会会議録 参議院 本会議 2026年6月19日 #43(厚生労働委員長の報告)・#46(投票の結果)
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122115254X02320260619/46
会議録2026-10-25

国会のやりとり

字は国会会議録のとおりです。[中略]の所は、会議録の字を省きました。

2026年5月13日 衆議院 厚生労働委員会(趣旨説明)(資料04)

上野賢一郎 厚生労働大臣 #157

[中略]第三に、有料老人ホームのサービスの質と運営の透明性を確保するため、中重度等の要介護者を入居させる有料老人ホームの都道府県等への登録制度を導入します。
また、その入居者に係る新たな相談支援の類型を新設し、利用者負担を求めます。
第四に、福祉人材の確保及び定着や介護分野等における生産性の向上等の取組の促進を図るため、その取組を協議する都道府県協議会の設置や、介護支援専門員に係る研修受講を要件とした更新の仕組みの廃止、介護福祉士養成施設卒業者への国家試験義務づけに係る経過措置の見直しを行います。[中略]

2026年6月18日 参議院 厚生労働委員会(反対の討論)(資料05)

白川容子 議員(日本共産党)#135

[中略]反対する理由は、本法案が、要介護、要支援の認定を受けた方に全国一律のサービスを提供するという介護保険制度の原則を根底から覆す制度改正であるからです。[中略]
[中略]住宅型有料老人ホームに新設されるケアマネジメントの有料化については、居宅介護支援のケアプランの有料化に道を開くことにもなりかねず、認められません。[中略]

参議院の委員会では、れいわ新選組の天畠大輔議員も反対の討論をしました(資料07 #43)。

会派の名前は、会議録の会派の欄のとおりです。

経過

日付出来事出典
2026年4月3日内閣が衆議院に提出(受理)資料02
2026年5月13日衆議院 厚生労働委員会に付託。同じ日に大臣の趣旨説明資料02・04
2026年5月15日〜22日衆議院 厚生労働委員会で質疑(20日は参考人)。22日に討論・採決、賛成多数で可決(附帯決議あり)資料06 #26
2026年5月26日衆議院 本会議で可決(起立多数)資料06
2026年6月10日参議院 本会議で趣旨説明と質疑。厚生労働委員会に付託資料03
2026年6月18日参議院 厚生労働委員会で可決(多数・附帯決議あり)資料03・資料07 #43
2026年6月19日参議院 本会議で可決(賛成228・反対16)。成立資料03・07
2026年6月25日公布(法律第51号)資料02
2027年4月1日主な規定の施行資料01

訂正の記録

なし

確かめた所と読むときの注意

確かめた所

読むときの注意

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