旅券法の改正 パスポートの国の手数料は政令で決める形に 10年旅券は1万4千円から7千円に 5年旅券は18歳未満だけ

テーマ:国会・暮らし|出来事:2026年3月10日(法律案の提出)〜2026年4月14日(衆議院で可決)〜2026年4月24日(参議院で可決・成立)〜2026年5月7日(公布)〜2026年7月1日(施行)|最終更新:2026年10月31日

10年パスポートの国の手数料 1万4千円から半額に|7千円 国の手数料(1万4千円から)

法律の中身は、衆議院のページに載っている法律案の本文と、e-Gov の法令(旅券法と旅券法施行令)の字です。国会の発言は、国会会議録の字です(# は会議録の発言番号)。会派の賛否は、衆議院の議案のページと、参議院の本会議の投票結果のページの記録のとおりです。

要点

  1. パスポート(一般旅券)の国に納める手数料は、法律に額を書く形から、政令で額を決める形に変わりました。決め方は、手数料の総額で国の費用の総額を賄えるよう、実費と性質を考える、です。2026年7月1日施行の旅券法施行令では、10年旅券の国の手数料は7,000円です。改正の前の法律では1万4,000円でした。(資料01・資料08)
  2. 外務大臣は、国際観光旅客税(いわゆる出国税)の拡充にあたり、日本人の出国者に配慮して国の手数料を軽くすると説明しました。外務省の局長は、これまで旅券の手数料で賄っていた邦人保護の経費を手数料から外し、旅客税の財源の一部などを充てると答えています。(資料05 #5・#7)
  3. 有効期間5年の旅券は、18歳未満の人だけが対象になりました。受け取らずに失効させた旅券があると、失効から5年以内の次の申請の国の手数料は、通常の2倍になります。(資料01・資料04 #2)
  4. 衆議院は2026年4月14日に異議なしで、参議院は4月24日に押しボタンの投票で賛成243・反対0で可決し、成立しました。衆参とも全会一致です。(資料02・03・資料06 #5・資料07 #32)

根拠

法律の中身(法律案の本文)

条(改正後の旅券法)中身出典
第5条有効期間5年の一般旅券を出す相手を「十八歳未満の者」とする(改正の前は、各号に当たる場合)資料01
第20条第1項国の手数料の額は、「国におけるこれらの処分に要する費用の総額を…手数料の総額をもつて賄うことができるように各処分に要する実費及び各処分の性質を勘案して」政令で定める資料01
第20条第2項受け取らずに失効した旅券がある人が、失効から5年以内に最初に申請するときは、政令の額に「二を乗じて得た」額(改正の前は「四千円を加えた」額)資料01・08
第4条第1項第3号戸籍謄本は、外務大臣又は領事官が身分上の事実を確かめるため特に必要と認めるときに出す資料01
附則第1条2026年7月1日から施行資料01
附則第5条施行後3年を目途に検討する資料01

国の手数料の検算(e-Gov の法令と政令)

申請改正の前(旅券法 第20条第1項の額)2026年7月1日から(旅券法施行令 第1条)
一般旅券(10年)1万4,000円7,000円
5年の一般旅券9,000円(12歳未満は4,000円)2,500円(18歳未満だけ)
残存有効期間同一旅券など4,000円3,500円
渡航先の追加1,300円3,700円
渡航書2,500円3,700円

出典:改正の前は、e-Gov の旅券法の2025年6月12日施行の版の第20条第1項。2026年7月1日からは、e-Gov の旅券法施行令の2026年7月1日施行の版の第1条第1項。この版は令和8年政令第177号による改正です。どちらも資料08。

このページの計算

比べ方の注意

会派の賛否(記録にある粒度のまま)

衆議院 本会議 2026年4月14日(異議なし)(資料02・資料06 #4・#5)

会派態度(記録の字)賛成会派(記録の字)反対会派(記録の字)
全会一致自由民主党・無所属の会; 中道改革連合・無所属; 日本維新の会; 国民民主党・無所属クラブ; 参政党; チームみらい; 日本共産党(空欄)

参議院 本会議 2026年4月24日(押しボタンの投票。投票総数243・賛成243・反対0)(資料03)

会派(人数)賛成反対
自由民主党・無所属の会(101)990
立憲民主・無所属(40)400
国民民主党・新緑風会(25)250
公明党(21)210
日本維新の会(19)190
参政党(15)150
日本共産党(7)60
れいわ新選組(5)50
日本保守党(2)20
沖縄の風(2)20
チームみらい・無所属の会(2)20
社会民主党(2)20
各派に属しない議員(6)50

賛成の合計が会派の人数より少ないのは、投票しなかった議員の分です。賛成の合計243は、議長の報告(資料07 #32)と一致します(このページの足し算)。

資料

資料の一覧(8件)
番号資料種類確かめた日
01衆議院「閣法 第221回国会 21 旅券法の一部を改正する法律案」提出時法律案
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/honbun/houan/g22109021.htm
公式資料2026-10-25(本則・附則・理由を読んだ)
02衆議院 同法律案の議案審議経過情報
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_gian.nsf/html/gian/keika/1DE1F2A.htm
公式資料2026-10-25(受理 3月10日・付託 4月7日 外務委員会・審査終了 4月10日 可決・本会議 4月14日 可決・会派態度「全会一致」・参議院 4月24日 可決・公布 5月7日 法律第19号)
03参議院 同法律案の審議経過と本会議の投票結果
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/gian/221/meisai/m221080221021.htm
https://www.sangiin.go.jp/japanese/touhyoulist/221/221-0424-v004.htm
公式資料2026-10-25
04国会会議録 衆議院 外務委員会 2026年4月8日 #2(茂木外務大臣の提案理由の説明)
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122103968X00520260408/2
会議録2026-10-25
05国会会議録 衆議院 外務委員会 2026年4月10日 #4〜#11(石橋林太郎議員と外務大臣・領事局長)・#28・#29(原田直樹議員と領事局長)
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122103968X00620260410/5
会議録2026-10-25
06国会会議録 衆議院 本会議 2026年4月14日 #3(外務委員長の報告)・#4・#5(採決)
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122105254X01220260414/3
会議録2026-10-25
07国会会議録 参議院 本会議 2026年4月24日 #29(外交防衛委員長の報告)・#32(投票の結果)
https://kokkai.ndl.go.jp/txt/122115254X01020260424/32
会議録2026-10-25
08旅券法 第20条(e-Gov の法令 API・2025年6月12日施行の版)と、旅券法施行令 第1条・第2条(e-Gov の法令 API・2026年7月1日施行の版、令和8年政令第177号による改正)
https://laws.e-gov.go.jp/law/326AC0000000267
https://laws.e-gov.go.jp/law/401CO0000000122
法令2026-10-25(法令 API で取得。旅券法は2026年7月1日施行の版の改正の法律が令和8年法律第19号)

国会のやりとり

字は国会会議録のとおりです。[中略]の所は、会議録の字を省きました。

2026年4月10日 衆議院 外務委員会(資料05)

茂木敏充 外務大臣 #5

[中略]今回、国際観光旅客税が拡充をされる、これに際して日本人出国者に配慮する必要があることなどを踏まえまして、国分の旅券手数料を軽減することとし、政令において今後定める額を、十年旅券では七千円とすることを想定をいたしております。
また、日本人の旅券の取得率、これはコロナ前の水準に回復しておらず、諸外国と比較してみても低い水準にあります。二〇二五年時点で一八・九%。[中略]

實生泰介 外務省領事局長 #7

[中略]これまで、海外渡航の有無等にかかわらず、邦人保護に係る経費は旅券手数料の一部から賄ってまいりました。しかし、実際に海外に渡航される方々に渡航回数に応じてその経費を負担いただく方が、公平性の観点や受益者負担の原則に照らせばより適当と考え、今回、改正を行うということにさせていただいたものであります。
具体的には、国際観光旅客税の拡充により得られる財源の一部を邦人保護に係る経費の一部として充当することとして、それに伴い、旅券手数料から邦人保護に係る費用を除外することといたしました。[中略]

原田直樹 議員(中道改革連合・無所属)#28

[中略]手数料額を政令に委任する場合、政府はどのように透明性と説明責任を確保していくのでしょうか。[中略]

實生泰介 外務省領事局長 #29

[中略]偽造、変造対策強化のために、二〇二五年、令和七年から、国立印刷局におけるプラスチックの旅券作成というものを導入しておりまして、そのための経費であるとか、あと、旅券に使われるICチップの価格、それから人件費等というものが非常に大幅に上がってきてございます。[中略]具体的には、委員御指摘のとおり、四千円から七千円へと変更することを想定をしてございます。[中略]

衆参の委員会と本会議で、この法律案への討論は会議録にありません(資料06 #3・資料07 #29)。

会派の名前は、会議録の会派の欄のとおりです。

経過

日付出来事出典
2026年3月10日内閣が衆議院に提出(受理)資料02
2026年4月7日衆議院 外務委員会に付託資料02
2026年4月8日衆議院 外務委員会で大臣の提案理由の説明資料04
2026年4月10日衆議院 外務委員会で質疑・採決。全会一致で可決資料05・資料06 #3
2026年4月14日衆議院 本会議で可決(異議なし)資料06
2026年4月20日参議院 外交防衛委員会に付託資料03
2026年4月23日参議院 外交防衛委員会で全会一致で可決資料03・資料07 #29
2026年4月24日参議院 本会議で可決(賛成243・反対0)。成立資料03・07
2026年5月7日公布(法律第19号)資料02
2026年7月1日施行。同じ日に施行の旅券法施行令で、10年旅券の国の手数料は7,000円資料01・08

訂正の記録

なし

確かめた所と読むときの注意

確かめた所

読むときの注意

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